【賃貸のカビは誰が払う?】費用負担の基準と正しい対処法をプロが解説

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はじめに:賃貸でカビが出たら“まず何をすべきか”


九州地方は全国的に見ても湿度が高く、カビが発生しやすい地域として知られています。

梅雨入りが早く、長雨や台風の影響を受けやすいため、室内の湿気がこもりやすい環境になりがちです。また、冬場は結露によるカビの発生も多く、一年を通して注意が必要です。

実際に当社へ寄せられるご相談でも、「壁紙が黒くなってきた」「押入れの布団がカビ臭い」「家具の裏にカビが広がっていた」「退去時にカビを指摘された」といったケースが少なくありません。

賃貸住宅でカビが発生すると、 「これって自分で掃除していいの?」 「修繕費は誰が払うの?」 「放置したら退去時に高額請求される?」 と不安になる人が多いです。

実際、カビは放置すると壁紙の裏まで侵食し、修繕費が数万円〜数十万円に跳ね上がるケースもあります。

賃貸住宅では、カビの原因や対応方法によって費用負担が大きく変わるため、早期発見・早期対応が非常に重要です。

この記事では、賃貸でカビが出たときに


• まずやるべきこと

• 自分でやってはいけないNG行為

• 管理会社・大家の費用負担の考え方

• 再発防止の具体策


を、カビ専門業者の視点でわかりやすく解説します。



賃貸でカビを見つけたら最初にやるべきこと



1. 写真を撮って記録する

カビの範囲・色・場所をスマホで撮影してください。

後から「いつ発生したのか」「どの程度だったのか」を説明しやすくなります。


2. 管理会社・大家に連絡する

賃貸では勝手に大規模な掃除や修繕をすると逆にトラブルになることがあります。

まずは管理会社へ状況を伝えましょう。


3. 原因調査を依頼する

カビの原因は大きく2つです。

• 建物側の問題(構造・結露・雨漏り)

• 入居者の生活環境(換気不足・家具配置・加湿)

原因によって費用負担が変わるため、管理会社に調査を依頼するのがベストです。



自分でやってはいけないNG行為



賃貸では、良かれと思ってやった行動が退去時の高額請求につながることがあります。


NG① 市販のカビ取り剤を壁紙に使う

壁紙(クロス)は漂白剤で変色しやすく、 白く抜けた部分は“原状回復義務”として入居者負担 になる可能性が高いです。


NG② 壁紙を剥がす・削る

絶対にやってはいけません。

壁紙の張り替え費用は1面で1〜3万円、部屋全体なら10万円以上になることもあります。


NG③ カビを放置する

放置すると壁紙の裏の石膏ボードまで侵食し、 修繕費が跳ね上がるケースもあります。



カビを放置するとどうなる?退去時トラブルが増える理由


「少しだけだから大丈夫」とカビを放置してしまうと、見えている部分だけでなく壁紙の裏側や石膏ボード内部までカビが広がることがあります。

特に黒カビは根を張るように内部へ侵食するため、表面を拭いただけでは完全に除去できません。その結果、


・壁紙の全面張り替えが必要になる

・石膏ボード交換が必要になる

・カビ臭が部屋全体に残る

・退去時に原状回復費用を請求される


といった問題につながる可能性があります。

実際に、家具の裏に発生したカビを数か月放置したことで、退去時に高額な修繕費を求められたケースもあります。

カビは早い段階で対処するほど費用も被害も小さく抑えられるため、「様子を見る」は最も避けたい対応のひとつです。



管理会社への連絡は早いほど有利


賃貸住宅でカビを発見した場合は、できるだけ早く管理会社や大家へ連絡することが大切です。「まずは自分で様子を見よう」「休みの日に掃除しよう」と後回しにしている間にカビが広がってしまうこともあります。

また、長期間放置した場合は、管理会社から「発見後も適切な対応をしていなかった」と判断される可能性があります。

写真を撮影したうえで発見日時を記録し、メールや管理アプリなど履歴が残る方法で連絡しておくと、後々のトラブル防止にもつながります。

カビの原因が建物側にあった場合でも、早めに報告していればスムーズに対応してもらえるケースが多くなります。



カビの費用負担は誰?【大家負担・入居者負担の判断基準】


賃貸のカビトラブルで最も揉めるのが「費用負担」です。

一般的には次のように判断されます。


● 建物側の問題 → 大家負担


• 結露が異常に発生する構造

• 雨漏り

• 換気設備の故障

• 壁内部の断熱不良


これらは入居者に責任がないため、修繕費は大家側が負担するのが通常です。


● 入居者の生活環境が原因 → 入居者負担


• 換気不足

• 加湿器の使いすぎ

• 家具を壁に密着させていた

• 風通しを極端に悪くしていた


この場合は「通常の注意義務を怠った」と判断され、 カビ取り費用や壁紙張り替え費用を請求される可能性があります。


● グレーゾーン → 折半になることも

建物の構造と生活環境の両方が影響しているケースでは、 管理会社が判断して折半になることもあります。


なお、賃貸住宅の原状回復については、国土交通省が公表している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が判断の基準として広く活用されています。

このガイドラインでは、建物の構造上の問題や通常の生活によって発生した損耗については貸主(大家)の負担、入居者の管理不足や不適切な使用によって発生した損耗については借主(入居者)の負担とされています。

ただし実際の現場では、建物の断熱性能や換気状況と入居者の生活環境が複雑に絡み合っているケースも多く、最終的な判断は管理会社や大家、場合によっては専門業者の調査結果をもとに行われます。



自分でできる応急処置(安全な範囲)



管理会社に連絡したうえで、軽度のカビなら次の方法で応急処置が可能です。


① アルコール(消毒用エタノール)で拭く

壁紙を傷めず、表面のカビを抑えることができます。


② 乾燥させる

• 換気扇を回す

• 窓を開ける

• サーキュレーターで風を当てる

湿気を飛ばすだけでもカビの進行を抑えられます。


③ 家具を5〜10cm離す

壁に密着していると湿気がこもり、カビが再発しやすくなります。



専門業者に依頼すべきケース


次のような状態なら、DIYでは対応が難しいケースです。


• 壁紙の裏まで黒く染みている

• カビ臭が強い

• 広範囲に広がっている

• 天井・押入れ・窓枠にまで拡大している

• 何度掃除しても再発する


これらは内部までカビが侵食しているサインで、専門業者の除去・防カビ施工が必要です。



再発防止のために今日からできる対策


九州地方では、日常的な湿気対策がカビ予防の重要なポイントになります。


① 換気を習慣化する

1日10〜20分の換気だけでも効果があります。

ただし、湿度80%以上の日は窓を開けない方が良いです。


② 室内の湿度を50〜60%に保つ

除湿機やエアコンの除湿運転を活用しましょう。


③ 家具を壁から離す

空気の通り道を作ることで結露を防げます。


④ こまめに掃除する

ホコリはカビのエサです。 特に窓枠・押入れ・壁際は要注意です。



まとめ:賃貸のカビは“早期対応”がすべて


賃貸でカビが発生したときに大切なのは、


• まず管理会社に連絡する

• 勝手に強い薬剤を使わない

• 原因によって費用負担が変わる

• 放置すると修繕費が跳ね上がる


という4点です。

九州地方のように湿度が高い地域では、カビは誰にでも起こり得る問題です。

早めに対処し、再発しない環境づくりをすることで、快適な賃貸生活を守ることができます。

「何度掃除しても同じ場所にカビが出る」という場合は、カビが壁紙の裏や建物内部まで広がっている可能性があります。

早めに専門業者へ相談し、原因調査と再発防止対策を行うことをおすすめします。


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